7/31(日) 負けたけど カッコ良かった 文京イレブン!

全日本女子サッカー選手権大会都予選 決勝

VS 十文字高校 1−3

GK 野田(高2:文京学院中)

DF 菊池(高3:さくらガールズ)・佐藤(高1:ラガッツァ)・滝口(高1:JEF千葉U18)・岩崎(高3:駒沢SC

MF 中川(高1:フィオーレ武蔵野)・斉藤(高3:文京学院U15)・横内(高3:茅野ビアンテ)・三浦(高2:文京学院中)

FW 池田(高2:欅SC)・松井(高3:文京学院U15

交代 稲葉(高2:SEフィリア)→中川・和田(高1:FCベルタ)→稲葉

FIFAランキング1位のアメリカを 4位の日本代表が倒したように、東京ランキング1位の十文字を6位の文京学院が倒したい・・・

決勝戦の相手は、モチベーションの上がる相手・・・十文字高校でした。

しかし・・・準決勝の立川戦で、イエローカードを2枚出されてしまい、宮田選手が出場停止・・・

「文京の壁」が欠けた状態で、決勝戦を迎えることになりました。

草津カップでのチーム分けでも、急遽宮田選手を、サブ組のFCすがもに移籍・・・

宮田選手の代わりに、センターバックに任命したのは、高1、滝口選手でした。しかし、草津の紅白戦では、いきなりサブチーム相手に失点・・・「つなげようとしないでよいので、まずは、安全第一のDFを」という、指示のもと、修正をかけました。私としては、斉藤選手をセンターバックにして、センターバックからの攻撃の組み立てを提案したのですが、斉藤選手の、「最後はボランチで終わりたいです。」という強い要望を受け、「チーム斉藤」で行くことに決めました。十文字戦のビデオも、斉藤選手がチェック・・・沢を尊敬する斉藤選手に、敢えて、「沢になれ!」と、すべてを任せました。

責任感の強い宮田選手も、十文字戦のDVDを貸してほしいと、前日に言ってきました。自分が試合に出れない分、後輩のために、できる限りのチェックし、アドバイスをしていました。5泊6日の遠征で、肉体的には疲労していましたが、精神的には集中し、試合に臨むことができました。そして、キックオフ・・・DF陣は、気迫のこもったプレーで、十文字の攻撃を跳ねつけました。試合をみながら、「こいつら、監督がいなくても大丈夫だ!たくましい!カッコいい!」と、感動していました。

しかし・・・前半の終盤にさしかかったとき、絶好の位置でフリーキックを与えてしまい、失点・・・そこから、あわてる場面が続いてしまいました。

ハーフタイム・・・「失点は、OKなんだよ!失点した方が、集中が切れないよ!」と、元気づける・・・雨のおかげで、それほどスタミナは切れていない状態で、後半を迎えました。

そして、後半10分が経過したところで、勝負に出ました。俊足の稲葉選手を投入し、パワープレーで点をとりにいく・・・しかし、この戦法が裏目に出て、カウンターをくらい、個人突破で2失点・・・0−3になりました。何としても点をとりたい・・・笑顔になるために・・・そこで、前線での顔出しのセンスが光る和田選手を投入・・・すると見事に期待に応えてくれました。和田選手を基点にして、ボールが運ばれるようになり、池田選手に・・・慶応戦の時のように、ターンしてシュート・・・ゴール隅に決まり、1点返すことができました。そして、まるで勝ち越したかのように盛り上がる文京イレブン・・・「最後だ!楽しもう!」という、斉藤選手の声が響き、十文字ゴールに襲い掛かりました。三浦選手がシュートを放ったところで、試合終了のホイッスル・・・すると、観客席から拍手が起こりました。とても、素敵な瞬間でした。まるで、劇場にいるような感覚でした。

そして、負けたにもかかわらず、ニコニコしながら、十文字ベンチに挨拶に行く3年生たちを見て、石山先生も、???という感じになりました。してやったりの3年生!最後は笑顔で終われました!

これで、松井選手以外は、受験に向けて、引退となりました。自分たちで考えて、なんでもやってしまう岩崎学年・・・時には、報告・連絡・相談がなく、私を怒らせましたが、最後は、本当に頼りになる学年でした。なでしこジャパンのような奇跡は起こせませんでしたが、十分に勇気と元気を与えてくれました!ありがとう!岩崎・斉藤・横内・菊池!

東京に十文字という、技術の高いチームがあるおかげで、毎年毎年、目標を持ってチャレンジできる・・・十文字の優勝を称えるとともに、感謝の気持ちを持ちたいと思います。毎回、毎回、刺激を与えてくれて、本当にありがたいです。また、U18でも勝負できるようにがんばりますので、またよろしくお願いいたします。

試合後、審判部長の吉澤さんに、「先生!守備の練習ばっかりしてたんじゃないですか?今日はほとんどシュートを打ってないですよ!」と、言われてしまいました。確かに、宮田選手の左足が、文京の攻撃の武器だったので、それに代わる武器を一週間では作れませんでした。しかし、このメンバーで、全国3位の十文字と、よくぞここまで戦った!と、私としては、ほめてあげたいと思いました。ボール支配率では圧倒され、シュートもほとんど打てず、逆に何本もシュートを打たれました・・・気持ちが入っていなければ、きっと0−6くらいの差はありました。それが1−3になったのは、選手たちの強い思いがあったから・・・それを引き出させた3年生、見事でした!2年生も、たくましくなりました。きっと、これから、先輩に負けないような素敵なチームを作っていくでしょう。

さて・・・2日から、静岡県清水市で、全国から40校が集まって、大会が行われます。発起人は、もちろん、清水東高校の高橋賢一先生です。この大会から、新チームのスタート!!1ヶ月で、どこにも負けない明るいチームを作りましょう!!