◆第2回関東高校女子サッカー大会 東京都予選

関東大会予選を終えて 
         3年 藤本亜美(DF:富士見が丘アンジェリーナ→和田ラフィーユ→文京学院)
 3年間で1度も関東に行けなかったことは、すごく悔しい。だけど、誰一人サボることなく、諦めないで最後まで走りきれたことの喜びが大きく、悔しさが薄れる。数々のファインセーブでピンチを救い、後ろから声を出し続けた美咲(GK:和田ラフィーユ)、能力の高い相手ばかりのサイドでからだを張り、クロスボールを跳ね返し続けた絵梨奈(DF:保田小→文京学院中)、一人でチームをまとめあげ、身体を張ってゴールを守ったバイデン(DF:フィオーレ武蔵野)、常に声を出し続けて、スライディングでピンチから救ってくれた楓(DF:開進ニ中・文京学院U15スクール)、たった一人で中盤の仕事をこなし、チーム一走り続けてくれた有希(MF:フィオーレ武蔵野)、正確なクロスでチャンスをつくり、中に絞ることを忠実に守り、右サイドを努めた響子(DF:市川レディースFC→文京学院中)、長い距離を突破し、チームの得点源となった紗樹(FW:西戸山中・文京学院U15スクール)、怪我をしながらも試合に出て、無理をしてヘディングをしたジェット(FW:高校からサッカーをはじめる)。一日中私たちのために、仕事をしてくれて大きな声で応援してくれた彩と愛子。出たいのに、出れないという気持ちを抑えて、応援に来てくれた中学生の沙也加・みく・りさこ。どんなに点を取られても、全員で戦い抜いた。私はこのメンバーで戦い抜いたことを、誇らしく思う。
                           (10月11日 藤本亜美 サッカーノートより抜粋)
                        ★(   )の出身チーム名は、床爪が追記しました。
1回戦 VS 都立松原高校 2(0,2)−0(0,0) ◎  得点者:江口・石川
1年生5名、2年生3名、3年生1名の9名でスタート。前半開始5分で8名に・・・しかし、全員が運動量を増やし、何とか前半をしのぎました。後半になると、走りこみの成果が出たか、相手との体力差で、3人分の穴を補完し、試合を優位に進めることができました。そして江口のFKが直接決まり、先制点をあげると、ようやく緊張の糸がほぐれた石川が、追加点をあげ、試合を決定付けました。練習で、セットプレー、ゴールを意識したDFのロングシュートを練習したことが、無駄ではなかった・・・明日も人手不足が続きますが、苦しいときこそ助け合い、気持ちをひとつにして戦って欲しいと思います。何はともあれ、今日は勝てて良かったです。(床著)
2回戦 VS 都立杉並総合高校  10(3,7)−0(0,0) ◎
得点者:江口(3)・高橋(2)・守田(2)・藤本・石川・宮下
人数が少ない中、声を出して、よく動き、シュートをたくさん打ちました。来週には、十文字・飛鳥という大きな壁が立ちはだかります。実は、この両校には、最近まったく勝てていません。順位も上回ることができません。しかし、その2強のうちのどちらかを倒さなければ、関東には行けません。可能性ある限り、選手たちは全力を尽くしてくれると信じています。応援よろしくお願いします。
決勝リーグ @ VS 十文字高校 1(1,0)−6(3,3) ×
得点者:高橋
スコアだけ見れば、大敗・・・しかし、9人(1名は無理をして出場しているので、実質的には8名)でよく頑張ったと、選手たちのプライドに、拍手を送りたい試合でした。試合開始直後3分にビデオ分析には無かった攻撃で先制点を許すと、直後の4分にインスイングのコーナーキックをニアに決められ0−2に。その1分後、高橋が貴重なチャンスをしっかり決めて、1−2。しかし、そのまた2分後に、最も警戒しなければならいカタチで追加点を許し、1−3。前半あった決定的な2回のチャンスは、いずれもGK正面のシュートで終わり、前半終了。「死ぬほど苦しいと思うけど、後半にも、このようなチャンスが作れれば」と、全員で気持ちを入れてピッチに向かい、激しい試合を展開。そんな白熱した試合でしたが、48分、相手のクロスボールが直接ゴールへ入る事故?が起こり、1−4に。57分にも、まったく同じような得点を同じ選手に決められ、1−5に。そして59分、集中力が切れてしまったところへ無情の6点目が入り、大差で負けました。誰もさばる暇が無い、気を抜く暇がない、常に数的に不利な状況下で、選手たちは気持ちをひとつに、よく戦ってくれました。もちろん、4点目、5点目の取られ方には、十分に反省しなければならない点がありますが、今日の試合では、あれは、不運の事故とコメントしたいと思います。チームを作りあげる責任のある監督として、このような人数で試合をさせてしまったことを、本当に申し訳ないと思いつつも、こんなに頑張る選手たちを率いることができたことに、誇りを持てた試合でした。明日も、苦しい2試合となるでしょう。しかし、最後まで、明るく、元気に、ゴールを目指して戦ってくれるでしょう。(床著)
決勝リーグ A VS 飛鳥高校   0(0,0)-5(4,1)  ×
キックオフ後30秒、風に乗ったボールがゴールへ・・・いきなりの失点。「人数が少ない」というのを言い訳にしたくは無かったですが、前半だけで4失点。ハーフタイムの返事も暗く・・・しかし、昨日の反省を生かし、最後まで集中して頑張ろうと、再度気持ちを入れ替えてピッチへ。元気を取り戻した選手たちは、高橋の突破で決定的な場面を演出しました。GKに阻まれましたが、これで士気が高まり、あきらめずに得点を奪いに行き続けました。苦しい試合でしたが、次につながる試合ができたと信じています。
決勝リーグ B VS 修徳高校  0(0,0)-2(2,0) ×
十文字高校が修徳に敗れるという、アクシデントがあったため、文京にも関東へのチャンスが・・・しかし、少なくとも6点はとらなくてはならい・・・でも、可能性がある限り、前半3点、後半3点取りにいくぞ!と、元気よくピッチへ・・・最後の試合が、消化試合にならなかっただけでも、幸せだと思います。相手も、全力を出してくる中、文京ナイン(野球みたいですが)は、サッカーを思い切り楽むことができました。オウンゴールという不運な1点目のダメージも少なく、後半になると、逆にペースをあげて、相手陣内に果敢にボールを運びました。最後まで、戦う気持ちを持って、ピッチを走り続けた、9人の選手たちに、心から拍手を送りたいと思います。中3の坂本選手は、「来年は私が入って絶対に勝ちます!」と、ベンチでムズムズしながら試合を見ていました。やはり9人では、決勝リーグは厳しいものとなりましたが、この大会を通して、選手たちは、非常にたくましく成長したと思います。来週の尚美学園大学決勝ラウンドどは、村田・翠陵・埼玉栄と戦います。高3の助っ人がなければ、またしても9人かもしれませんが、これが関東大会だと思い、思う存分、サッカーを楽しんでくれればと願っています。