映画

映画館のある街?
渋谷
映画館もある

 今週、ではなくて先週になってしまうのだけれど、久々に映画館まで映画を見に行った。やはり映画館での映画はいいなぁ、と思う。

 僕は映画は一人で行くのが好きだ。というのは純粋に映画にどっぷり浸かれるから。隣にちょっと緊張しながら接しないといけないような人がいたりすると、映画の世界に入っていくのに時間がかかる。もちろん、気心の知れた友人であればぜんぜん問題はない。ただ、映画にも好みがあるから、僕の場合は一人で行くことが多くなる。
 映画館も出来るだけすいている朝一番の回に行って、多くの人が座る席より少し前に座る。スクリーンが視界いっぱいに広がる世界が好きだ。
 いろんなことを気にしていても、実際に映画が始まってしまえば隣に誰が座っていても、スクリーンが遠くても、映画の世界に入って行く。どのくらい深く入り込めるか、映画が始まってすぐに入り込めるか、ということは上に書いたことが影響すると思う。
 後は、集中力も必要だと思う。映画を感じようという集中力(なくても映画の主張に取り込まれてしまう場合もあるけれど)。

 今回見に行った映画は独特の表現方法を用いていて、少し映画に入っていくのに時間がかかった(隣にきれいな女性が座ってしまったこともあるか?!)。それでも気がついたら映画の中にいた。映画の世界にいながらも自己はあった。ストーリーの重要な点が僕の考えと一致しなかった。
 最後まで僕はストーリーの重要なところに少し疑問を持ちつつ映画を見終わった。疑問をもちつつも映画には浸かってしまっていた。ぼろぼろ泣き崩れるようなことはなかったけれど、しばらく放心状態だった。劇場を出た後、歩きなれた渋谷の街を15分くらいボーっと歩き回ってしまった。

 僕にとって映画の最大の魅力は見終わった後の、なんともいえない放心状態にある。久々に映画を見に行ってその感覚を思い出した。


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