ドミノ倒し

将棋倒し
将棋倒し
日本のドミノ

  ドミノ倒しというものがある。小さい板などを並べて、倒す遊びである。並べた板が“カタカタカタ”と音を立てて倒れて行くのは軽快で大好きなのだ。

 夏休みなどには、大掛かりなテレビの企画も見る。何人もの中高生が何日も体育館に通って、何万枚のドミノを並べて倒す。さすがに、何万枚となると「遊び」か? と思ったりもする。
 それでも、数え切れないドミノが順番に倒れていくのは圧巻だ。倒れるだけの単純なドミノだけれど、見ていても飽きない。軽快に倒れていくドミノには美しささえも感じる。
 ドミノをたくさん並べて、倒れると同時に絵が現れる仕掛けもある。これもきれいだ。同じ絵だったとしたら、普通に描いた絵よりも、ドミノが倒れた瞬間に表れた絵の方が圧倒的に美しい。この美しさは不思議な理由があると思う。
 一瞬にして現れることも、美しさの理由の一つだと思う。
 また、それまで並べてきた人の努力を感じる事は大きな理由だと思う。テレビの構成では、苦労して並べる光景が映し出された後にドミノが倒される事が多い。視聴者は並べた人を思いながら、「ちゃんと倒れるだろうか」などと考えながら、ひやひやしてみる。こういう感覚の中にいたら、きちんとドミノが倒れたら感動は増す。
 でも、そうなのだろうか。苦労して並べたということだけが美しいのだろうか。美しさの要因の一つが努力ということは否定しない。でも、これ以上に、みんなで並べたということが大切だと思う。
 倒れていくドミノを見守る、並べ手たちの表情を見ればよくわかると思う。友達たちと手を取って喜んでいる姿。この姿がドミノの美しさを象徴していると思う。友情とか団結とか、少し古い事が混ざり合った不思議な感覚がそこにあるんじゃないかな、と思う。

 なんか、ごちゃっと書いてしまった。でも、ドミノが面白い理由の一つはドミノが娯楽的であること。まず、楽しみ、はらはらしながら見ることが第一だと思う。僕も、またドミノ倒しを見る機会を楽しみにしつつ。


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