北海道I〜流氷

流氷
流氷
季節によっては乗るのは本当に危ないので地元の人に聞いてください

 3月15日から21日まで北海道に行って来た。夜行で行って夜行で帰ってくるという日程だったので、実際に北海道にいたのは16日から20日になる。前半、16日17日は移動と網走周辺、知床半島の観光にあてた。

 北海道に入ったのが16日の夜。函館で夕食を食べて、再び夜行に乗り札幌へ。朝、札幌で朝食を調達して列車に乗り込み網走へ。網走に着いたのは12時をすぎていた。
 網走ではお決まりの駅そばを食べ、各駅停車に乗り込む。地元の高校生の帰宅時間と重なり車内はとてもにぎやか。
 網走駅を出発して数分で、視界が開ける。目の前に海が広がった。しかし、その海は見慣れた青い波打つ海ではなく、白い流氷が広がる海だった。「おお、まさしく流氷」。所々で流氷同士がぶつかり合い氷が氷の上に乗り上げいる、写真や映像でおなじみの光景が目の前にあった。
 北浜駅で途中下車。駅に作られていた展望台にのぼる。海岸から数百メートルの所に青い筋が入っている他はすべて白い氷が広がっている。海には流氷しかなかった。
 今度は、ホームから海岸におりる。「流氷に乗るのは危険です」という立て看板がある。実は流氷の上には乗れるらしい。前に椎名誠のエッセイで読んだことがあった。
 しかし、危険と書いてあるしなぁ、と思いつつも海岸を進む。雪が積もっていてどこまでが陸で、どこからが海かというのはよくわからなかった。けれど、付いている足跡をたどっていったら流氷の上に乗っていた。そのまましばらく流氷の上を歩き回る。
 流氷につもった、真っ白な雪を払いのけると、薄い青緑色に光る氷の固まりが出てきた。割って食べてみたいなぁ、と思い素手で攻撃するも、無駄だった。相手は厚さ50cm以上ある氷の固まり。冷静になってみればそんなことはできるわけなかった。

 夕方知床半島のウトロ温泉に移動。宿のおじさんに夕焼けポイントを聞く。残念ながら雲に阻まれて、流氷に沈む太陽は目にすることができなかった。流氷が薄紅色になり、しばらくすると、もう空は真っ暗だった。(つづく)


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