北海道I〜小樽・札幌・函館

小樽運河
小樽運河
 

 前回からの続き。知床半島のウトロ温泉で一泊して、観光しながら釧路へ移動。再び夜行で札幌へ。あまりにも朝早かったのでそのまま小樽へ。
 小樽駅近くで朝食を摂ろうと思いながら駅前から海に向かって歩く。10分も歩くと小樽運河にぶつかった。「こういうところは、変に美化された観光地でこぎれいなだけ」と思っていた。けれど、ここはそうではなかった。実際に使われていた運河と、実際に使われていた倉庫がそのままに残されていた。
 運河を西へ、東へうろうろする。西の方へ行くと、小さいけれど船が止まっていた。物流の中心としての運河の役目は終わってしまったけれど、陸と海をつなぐ場所として現役で活躍していた。西の地区は、倉庫が倉庫っぽく(残念ながら中に入ったわけではないのでわからない)使われていた。また、観光客も少なくて、地元の人も気取らずに生活しているようだった。メインスポットからはずれた小樽の“街”雰囲気をもう少し味わえた。
 昼頃に札幌に移動。クラーク像をちらっと見て、旧北海道庁へ。大きな立派な建物だった。でも中の部屋の数は少なくて「昔の役所はこれですんだのか」という感じだった。ただ、すごいなと思ったのはこの観光客用と、思っていた旧庁舎、今でも会議等に使われていた。これにはかなり驚いた。使いながら見てもらい、後に残すという考え方なのか。
 夕方前に函館に移動。宿で、夕食スポットと温泉スポットを教えてもらって、早速函館山へ。夜景はあちこちで見てきたけれど、函館山から見る夜景は違っていた。黒い紙の上に宝石をちりばめたみたい、という表現がぴったり当てはまる。こんな鮮やかな夜景は初めてみた。寒さを忘れてしばしシャッターを切り続ける。
 でも、寒いのはやっぱり寒いので、宿で聞いた温泉に移動。谷地頭温泉は茶色く濁ったちょっと熱めの温泉。たっぷり暖まって、再び函館の町へ。夕食を摂りに倉庫街へ。ここも港直結の物流拠点だったところだ。ここでも、倉庫の外側はそのままに、内装だけ入れ替えてレストランなどとして使われていた。

 小樽・札幌・函館と少しずつみて、なんとなくこの地方の考え方とか雰囲気がわかったような気がした。そして、北海道に住むのも悪くないかな、思わせる1週間だった。



もどる