水辺

川にさく桜
鶴見川に咲く桜

 少し前、新しい自転車に乗って川沿いをずっと走った。前からよく走っている道なので目になじんだ風景が続く。天気がよかったので、散歩している人も多かった。途中、河川敷に降りやすくなっているところがあって、たくさんの人がいた。川を見ながら、川をわたる風を浴びながら、友達と話したり、本を読んだり。僕は、とっても、さわやかな雰囲気を感じる。

 川が汚い、川が汚い、といわれるけれど、一部の例外をのぞいては川の近くで十分くつろげる程度のきれいさはある。さすがに、川で泳ごう、という気にさせる川は、なかなかないけれど。
 僕がよく自転車で走る川は鶴見川といい、かなり汚いと言われている川に入る。実際、洗剤の泡が立っていることもあったりしてお世辞にもきれいとはいえない。でも、意外に不快な臭いとかはしないのだ。
 河川敷で草が生えているようなところであれば、いやな気分も全然なく川沿いで遊べる。遊んでほしいと思う。僕なんかが言うことではないと思うけれど、川を身近に思ってほしい、と思う。
 5年くらい前に山形の立石寺の前を流れる川に、水まで降りられる階段が作ってあったのを見て、思わず進入してしまった(実はそのあたりが公園として整備中で工事中だったと思う)。さすがに山の中だけあってきれいな川で、夏の暑い中、足を水につけて遊んだ。
 それから、僕らの地元にもそういうところはないかなぁ、と思っていた。近いところでは、二子玉川あたりでは水まで降りていける。もっと、身近なところにいっぱいほしいと思っていた。  昨年、町田で水面まで降りていける階段を見つけた。町田市はいいなぁ、と思っていたら、最近横浜市でも水辺に降りられる階段を作り始めた。すごくいいことだと思う。
 欲を言うと、コンクリートの護岸ではなくて、もう少し土が残った形の川がいいと思う。でも、それはこれから少しずつやっていけばいいことで、多くの人が川を好きになって、川のことを考えていくことから始まるのだと思う。


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