スイカ(Suica)

 先週、JRの首都圏地域で、スイカなるものが導入された。IC式のカードでこれまでの、定期券やイオカードの機能を統一したものとなっている。

 15年くらい前、鉄道会社の合理化と言うことで、磁気式の切符・定期券と併せて自動改札機が導入された。これは、定期券をいちいちパスケースから出さなくてはいけなくて、自動改札機の前の行列を生み出してしまった。
 また、5年くらい前から、首都圏のJRでイオカード、私鉄のパスネット、関西ではJRのJスルー、私鉄のするっと関西と呼ばれれる、ストアードフェアカードが導入された。これは、カードを直接自動改札機に通せるカードで、券売機でいちいち切符を買う手間を省くことが出来るようになった。
 しかし、磁気式のカードの場合、変造対策やキセル対策、自動改札機の前の行列対策などを考えなければならなかった。
 それを改善する手段として、JR東日本はIC式のカードを導入した。テレフォンカードも新しいIC式のものが導入されている。
 ただ、JRの物の方がすぐに普及しそうである。前述の、定期券をパスケースから出す手間が省けることが大きい。また、定期券はイオカードシステムを併せているので、余分にカードにお金を振り込んでおけば、定期券外でも利用できる。IC式なので書き換えが容易で、何度でもカードにお金を振り込む事が出来る。
 スイカは現在は、JR東日本の首都圏地域のみでしか利用が出来ないが、将来的には、首都圏の私鉄との提携も視野に入っている。当然、関西圏のものとの互換性も考えられているはずである。

 さらに、将来には、今いっぱいある、銀行のキャッシュカードやクレジットカードもまとめて「金融系のカード」となると言われている。「交通系のカード」と2枚あれば街に出かけて買い物をする事が出来るようになると言われている。ただ、反面、国民のID番号による管理にもつながるのではないか、と危惧(きぐ)する声も挙がっている。


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