鍋

 先週の土日、友人の家に中学の同窓生4人で集まって鍋を囲んだ。もう真冬ではなかったけれど、4人で鍋をつつき合うと、暖かくなりほっとする。

 この時期にこのメンバーで行う鍋の会は今年で4年目になる。最初の年は僕は参加していなかったので、僕にとっては3年目だ。鍋の会の始まりは、中学の生徒会で仲の良かったメンバーの一人が横浜を離れた事だと思う(書いたように僕は2年目からの参加なので詳細は知らない)。
 最初の年はもう少し寒い時期だったらしい。寒い時期に、みんなで食べる料理といったら鍋しかない。鍋をつつきながらする会話はとても楽しい。
 メンバーの中には年に1回くらいしか会わない人もいる。昔を懐かしみながら、今、向かい合っている事について話をする。近い問題や、今後の自分の姿、恋愛など。
 話が弾んでくると、鍋も佳境に入って雑炊、うどんとなる。今年は少し趣向を変えてラーメンを投入した。醤油ベースの鶏鍋だったので見事にラーメンにマッチする。主食類が入るとだし汁の味もまとまりが出てくる。ラーメンを食べ終わる頃にはいったん話も終わりになる。
 食卓を片づけ、鍋の余韻を残しお酒を飲みながら、会話を再開する。4人も人がいるとそれぞれ考えている問題が違う。同じ問題を考えている部分もあるし、僕が考えてもいなかったような問題を考えている友達もいる。同じ様な問題を考えている友人とはそれについて意見を言い合う。意見が合うところもあるし、合わないところもある。
 僕が考えていなかった問題については、とにかく聞く。自分の中で消化しようとする。自分の中で問題がうまく消化できれば僕も意見を言うし、短い時間では考えられなければ次回までにゆっくり考えることにする。でも、話はまとまりながら夜遅くなり、一人二人と寝ていく。

 話がまとまるのは、僕らが同じ様な時間を過ごしている事が一番大きいと思う。けれど、鍋のまとまりも僕らの会話をしめる一因になっているとも思う。


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