箱根

現像中
ただいま現像中

 先週の土曜日に箱根の日帰り温泉に行って来た。昨年も同じくらいの時期に箱根に行き、そのときの事をここに書いた。

 昨年は月曜日に芦ノ湖、大涌谷へ行った。今回は、一番混む時期ではない物の混雑した土曜日に箱根湯本に行き少し歩いた。
 電車を降りた直後は、やはりありきたりな観光地の雰囲気しか感じられなかった。今回は温泉に入りたいだけだったからそれでも良かった。しかし、駅から一歩外に出ようとすると整備され過ぎた観光地ではないことに気づいた。
 駅から商店街、旅館街へ行くのに地下歩道か信号のない横断歩道を渡らなければならなかった。この不便さは街歩きを少し期待させてくれた。もちろん、駅前にはタクシーや旅館のバスが待機していて地方のどの温泉地とも変わりはないことも確かだった。
 ともかく横断歩道を渡りガイドを案内を頼りに、少し観光をしようと思っていた早雲寺へ。案内板の「近道(健脚向け)」の健脚向けに気づかずに小高い丘に上るコースを歩いてしまった。丘の遊歩道を歩きながら、実は箱根湯本も面白いかも、と思い始めた。早雲寺は小田原北条氏の菩提寺(ぼだいじ)。観光客向けのアレンジはほとんどされておらず、普通のお寺だった。隣の小学校では何かの行事か元気な子どもの声が響いていた。
 あらかじめ綺麗そうな日帰り温泉に目星をつけていたので、それを目指して歩く。普通の住宅地を歩く。ほとんど観光客の姿はなくなった。家の隣に寄せ木細工の店、ホテル、旅館があらわれた。温泉地にありがちと言えばありがちだ。けれど、僕の歩いた路地の雰囲気は良く、観光地を歩いていることを少し忘れさせてくれた。
 住宅地をしばらく歩いて、再び旅館街へ。自家用車、タクシーや送迎バスを使う人が多い中、歩いて箱根湯本を回っているグループも多かった。ここは観光客が多くても悪くないな、と思う。旅館街も昔ながらの雰囲気をまだまだ残していると思う。

 街の真ん中には鮎の捕れる川が流れ、すこし上を向けば緑の山が目前まで迫っていた。 自然と温泉、訪れる人、迎える人が箱根の魅力を作っているのかも知れない。


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