稲刈り

稲刈りの光景

 朝晩少し涼しいかな、と思う季節になると、お米の収穫の季節となる。まだまだたんぼが多く残っている横浜市北部では、少し歩いて水田に向かうと、休日も稲刈りの光景を見ることができる。

 アゴヒゲアザラシのタマちゃんのお陰で全国的に有名になった鶴見川。横浜市北部の鶴見川やその支流の恩田川や早渕川流域は今も多くのたんぼが残る、横浜の穀倉地域だ。開発や減反で僕が小学校の頃に比べたらたんぼの面積は減ってしまったように思うけれど、今も稲作は続いている。
 1月ほど前のたんぼには、米が実り頭を垂れた稲穂が綺麗に並んでいた。今年、関東地方に夏から秋にかけて台風が少なかったので稲が倒されることもあまりなかったようだ。
 今、たんぼを見るともう収穫が終わり、乾かしている稲穂がかかっているか、もう乾燥も終わりたんぼは冬の休みを迎えている。
 だいたいこの一ヶ月が収穫時期だった。たんぼには多くの人がでて稲刈り機を動かしたり、機械の入りにくい所は鎌をつかって稲刈りをする。たんぼの隣には住宅地があるのでそこから散歩に来る子ども達や家族が稲刈りする姿を見守る光景もある。
 見守るだけではなくて、僕の通っていた小学校をはじめいくつかの小学校ではたんぼを借りて実際に田植えから稲刈りまでが体験できる。
 もう10年以上も前だけれど、僕も実際に田植えや稲刈りをした。稲刈りは最初は鎌を持って稲を刈り取るのが楽しい。けれど、腰を曲げて力を入れる作業はなかなか疲れる。小学生の僕らにとってたんぼは予想以上に広く、作業はなかなか進まない。途中で嫌になったりしたりしながら、稲を刈り続けた。しばらく乾燥させて保存となる。
 冬には刈り取ったお米を使って餅つき大会が行われる。きねとうすを使って自分たちでもつく。こちらはかわりばんこについて、あっという間に終わってしまった記憶がある。

 つきたての餅は、田植えのことや、収穫のことをすっかり忘れて、夢中になって食べていたように思う。


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