アポロ

アポロ

 昔からおなじみのチョコレートのおかし「アポロ」がある。最近、久々に食べて、とても懐かしい味がした。

 春先のこの時期、コンビニエンスストアーなどの店先には色々な苺のお菓子が並ぶようになった。一番多いのが苺のチョコレート菓子だと思う。僕は苺が好きなので、何種類か苺のお菓子を食べてみた。それぞれ、とても美味しいのだけれど、昔どこかで食べたような気がしていた。
 何だろうな、とずっと考えて、お店の店頭をうろうろしていたら、昔からある明治製菓の「アポロ」と言うチョコレートを見つけた。僕が、どこかで食べたような味だと思っていたのは、まさしくこの「アポロ」だった。
 「アポロ」は僕が子どもの頃、よく食べていたチョコレートだ。三角形の形をしていて、上半分がピンク色の苺チョコレート、下半分が普通のチョコレートになっている。昔、どうやって二つの部分ををつけているのだろう、と疑問に思った(今でも不思議だけど)。昔は良く、この二つの部分を歯で二つにうまいこと分けて、別々に食べたりもしてみた。
 三つ子の魂百までで、久々に「あぽろ」を食べても同じように二つの部分を割ろうとしたりしてしまった。結局、別々に食べるよりも、やっぱり一緒に食べた方が美味しいと思う。
 ちゃんと食べ比べたわけではないから、分からないけれど、コンビニの店頭をにぎわしている、こった苺のチョコレートとアポロチョコ、どちらも同じくらい美味しいと思う。高いチョコレートは苺の粒が入っていたり、ちょっと香りがよいかな、とも思う。でも、口に含んでしまうと、昔の懐かしさも手伝って「アポロ」もとても美味しい。
 そして、なんと言っても、「アポロ」は安い。100円玉を出してお釣りが来た。そして、いっぱい粒が入っているから、とても沢山食べた気にもなれる。

 とってもこった苺のお菓子も美味しいけれど、アポロのような昔からずっとあるお菓子も、素朴で安くて美味しい。


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