源流を行く

鶴見川源流の泉

 先週、地元を流れる鶴見川をさかのぼり、その源流域まで行った。鶴見川は、町田、川崎、横浜を流れる都会の川だけれど、その源流域は未だに里山の残るのどかな所だった。

 鶴見川は、昨年一時期「たまちゃん」がすみかにしていたこともあり、話題になった。鶴見川は、東京都町田市を源流として、住宅地の続く川崎、横浜を流れる「都会」を流れる川だ。水質も良くなく、日本で3番目に汚い川だと言われている。
 僕は鶴見川の中流域に住んでいる。そこから、自転車で川をさかのぼり源流点を目指した。鶴見川の中流域の河川敷は、たんぼや畑の広がる光景が続く。今は、たんぼに使っている水はどこから来た水を使っているか、よく知らない。でも、昔、たんぼが作られた頃は、鶴見川の水を使っていたに違いないと思う。川があったから、たんぼがあるのだと思う。
 川をさかのぼると、たんぼや住宅地が交互に河川敷に広がる。住宅地の鶴見川に、川へ降りていける水辺の階段がいくつかあった。綺麗に整備され、子ども達の笑い声がきこえてきそうだった。しかし、だいぶ人が立ち入っていないような所もあった。せっかく、身近に水辺があるのに、なぜ遊ばないのだろうと、少し悲しくなる。
 さらに、川をさかのぼっていくと、同じ田畑が並ぶような光景でも少し変化する。開けた一面のたんぼと言う風景から、川の近くまで小高い山が迫る、里山へと変化する。こういうところにやってくると、川がとても身近な存在に思えてくる。護岸工事はされてしまっているが、川の水面は僕らに近く、川幅も狭い。川まで降りていって、そのまま遊べる身近さがある。

 鶴見川の源流域に「鶴見川源流の泉」という小さい公園が整備されていた。山から湧いてきたばかりの水を、引き小さい池がいくつか作れていた。水に親しみやすい雰囲気で作られていて、とても気に入った。そして、それ以上に近くには、昔ながらのたんぼや小川がある。そう言うところでも遊んだりして雰囲気を感じれば、川が身近で僕らの生活に切っては切れない物だと言うことがよく分かると思う。


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