夏至

 先週の日曜日、6月22日は夏至だった。この日は、"暗い夜"にしようという、イベントが日本各地で行われた。

 なんでも、環境省やNGO(Non Gavamental Organization 非政府組織)が、省エネルギーを考えるきっかけにしたいと、観光施設などのライトアップを消そうと始まったらしい。間違った考えじゃないし、僕はこういうのは結構好きだ。
 夏至の前に、消灯のイベントがあるというのを聞いて、何となく良いなぁ、と思っていたのだけれど、すっかり忘れていて、先週、ホームページを作り終わって、思い出した。どこか、ライトアップが消されたところに行けばと買ったな、と思ったけれど、後の祭りで、夏至の夜の「消灯実験」がどうだったか、よく分からない。
 よく分からないけれど、ニュースの写真とかを見ると、東京タワーやあちこちのお城がそのまま闇にとけ込んでいた。ろうそくの明かりのコンサートなどもあったようで、なかなか大規模のイベントになったのかなと思う。
 実際の省エネ効果はよく分からない。それに、今言われている、今年の夏の電力不足が問題になるのは、ライトアップが行われる夜ではなくて、午後の暑い時間だ。電力不足を何とかしようという、意図も裏にあると思うけれど、それについての根本的解決にはまだつながっていない。でも、考えるきっかけとしては良いイベントだったと思う。
 どれだけの人がこの消灯実験に関心を持ち、自宅などでも実行したかは分からない。けれど、これだけ大々的に取り上げられてたのであれば、多くの人が、この夏至のイベントを知ったのは確かだろう。知っただけでも、大きな事だと思う。

 それと、もうひとつ消灯実験で考えるべき事があると思う。それは光害だ。いま、街には必要のない光があふれ、夜空を見上げてもほとんど星を見ることができない。それは、悲しいことだと思う。この夏至の日のように、多くの照明が消されれば、夜の空も少しは暗くなり、星も見られるようになると思う。
 今年の夏は省エネがキーワードになりそうだ。でも、単に「省く」と言うだけでなく、もう一つ楽しみがあると効果も上がりそうだ。


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