中央線

 9月27日夜から28日朝までの予定で、中央線で大きな工事が行われた。28日午後、僕は用事で八王子から立川まで中央線を利用しようとしたのだが、ダイヤが大幅に乱れていて、予定の時刻に遅れてしまった。この工事の遅れは、その後ポイントの配線ミスと分かるのだが、その後もまた問題が明らかになった。

 今回の中央線の工事は、三鷹−国分寺間の高架化のために、線路を一時的に切り替えるための工事だった。三鷹−国分寺間は7.3km、途中に3駅あり、今回の工事ではその区間全部の線路が切り替えられた。さらに、武蔵小金井駅、三鷹駅には車庫もあるという、かなり難しい工事だった。
 僕がこの線路切り替えのニュースを聞いたときは、まさか、そんな長距離の線路を一気に切り替えるとは思ってもいなかった。少し、不通の時間が長すぎるな、とは思っていたが、難しい区間があるのかな、程度にしか思っていなかった。
 しかし、後からよくよく調べてみたら、7.3kmをすべて切り替える工事だった。工事の全体を知って、率直に、そりゃ無茶だよ、と思った。
 通常、こういう線路の切り替え工事というのは、電車が走っていない夜間のみで行うことが多く、時間が限られるため短い区間ごとに行われる。普通に考えたら、今回の中央線の工事区間は5回くらいに分けて行う工事だと思う。ところが、逆に何回も工事をするのも効率が悪い。一気に変えてしまった方が、コストもかからない。きっと、効率やコストダウンのために今回の長距離工事が行われたのだと思う。
 しかし、結果としては、ポイントの配線ミスがあり、原因解明に時間がかかり、早朝の時間帯で終わるはずの工事が昼過ぎまでかかり、多くの乗客(僕も含むんだけど)に影響が出た。
 一般的には、今回の工事の問題点は、図面のチェックがずさんだったと言われているが、僕は混乱を大きくさせたのは、長い区間での工事だと思っている。
 昨日、実際に今回の工事区間に乗ってきたのだが、ポイントの数は多いし、車庫と複雑につながる部分もあったり、配線ミスがあっても致し方ないかな、と思ってしまうくらいだった。
 だが、今回の工事区間がもっと短かったならば、これほどまでに大きなミスにはならなかったと思う。たとえ、配線ミスがあったとしても、疑われる場所は数カ所、ミスは簡単に見つけられるだろうし、工事が伸びたとしても数時間だろう。
 確かに、長い区間に渡り工事をすれば効率はいい、しかし、問題が起きる確率は大きくなるし、乗客に対する影響も大きくなる。JRがこういう長区間工事に実績を積んでいれば良かったのかもしれないが、そうでもないと思う。そういう初めてで、難しい工事を、中央線でやるべきだったのか、と言う所には大きく疑問が残る。


 工事が終わったら今度は別の問題が浮上してきた。踏切の問題だ。中央線は朝のラッシュ時は特に電車の密度が高く、「開かずの踏切」がいくつもあったという。それが、今回の工事で拍車がかかったという。
 踏切も昨日、実際に渡ってきたのだが、これは、なかなか、難儀だな、と思ってしまった。開かずの踏切の、あかない時間が長くなったというのは、どのように工事とつながるのか、よく分からないんだけど、実際、長くなったというのだからたちが悪い。
 そして、もう一個たちが悪かったのが、踏切が長くなってしまったことだ。工事前は線路2本を渡れば良かったところが、場所によっては6本分くらい渡らなければならなくなってしまった。
 お年寄りやクルマが渡りきれずに立ち往生、と言うニュースが入ってきていたが、確かにそうだと思う。遮断機が開き始めて渡りはじめると、半分も行かない間に、警報機が鳴り始め、走って反対側まで行っても、もう遮断機が半分くらいしまっていて、警備員さんが遮断機を押さえてくれていて、すり抜ける、と言うことがたびたびあった。
 うーむ。警報機が鳴ってから遮断機が閉まるまで、ま、さらに言うなら踏切があいている時間をもっと長くしないと、渡りきれない。でも、長時間踏切があけられる時間を待っていたら、踏切はもっとあかなくなってしまう。何とかならないのかな。
 いくら、将来的に踏切をなくす高架化の工事だと言われても、今がこんなに不便になっても良いのかな。

 今回の中央線の工事を見ていると、工事の大きな流れになんか無理があるような気がする。
 


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