選挙

 先週は、衆議院議員選挙だった。今回の選挙は、「マニフェスト(政権公約)選挙」とか「政権交代選挙」とか、呼ばれていた。けれど、結局の所、与党が議席を守り、少数政党が負けた。

 今回の選挙は、小選挙区の選挙が導入され、2回目だったと記憶する。小挙区の場合は、二大政党制になる傾向と言われている。だから、今回の選挙は民主党が大きく議席をのばした、と言われる。でも、前回の選挙では社民党と共産党が議席を伸ばしたと記憶する。
 今回、各党により「マニフェスト(政権公約)」が作られ(「公約」とどう違うのかよく分からない)、「政権交代」が大きくクローズアップされた。また、社民党や共産党が北朝鮮問題への対応で批判を受けたりした。秘書給与流用問題もあり、人気を落としていた。
 そこに来て、自由党が合流した民主党が、「政権交代」と言うイメージ戦略を全面に押しだしてきた。前回の選挙で、社民党や共産党へ向かっていた、"無党派層"の票が民主党に流れた形になったのだと思う。
 その無党派層の動きは間違ってはいないと思う。社民党や共産党の、党の中は自民党なんかと同様に古い古い体質がありそうだ、と多くの有権者は感じたのだろうから。おそらく、その直感は間違っていないんだと思う。でも、多くの無党派が票を投じたと思われる民主党は、どうなのか。僕はそんなに"新しい体質の党"だとは思っていない。まだまだ、社民党や共産党が生まれ変わり、復活する機会はあると思う。
 ニュースを聞いていて、社民党や土井さんが負けたのは「護憲」が終わったからだ、と解説している人がいた。でも、僕はそうじゃなくて、無党派は古い体質に「ノー」と言ったのだと思う。それに、確かに、単に「憲法は絶対だから変えるな」と言う時代は終わったのかもしれない。でも、いろいろ考えたけど、今の憲法が良い、と言う結論もある。
 小選挙区選挙は、少数意見があがって行きにくいと言う欠点がある。だから、妥協して二つのどちらかに入れて下さい、というのはおかしい。僕はもっと多様な選択肢があった方が良いように思う。


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