クリスマス

 もう今年も残すところ後わずかだというのに、今更、クリスマス、といわれそうだ。でも、実は、先日友人と、日本もクリスマスの楽しみ方が変わってきたよね、という話になったのだ。

 僕が子供の頃は今のようにきれいなイルミネーションがあちこちでみられると言うようなことはなかったように思う(当時はあまり外に出なかったということもあるかもしれないけれど)。家の中に小さいクリスマスツリーを作り、クリスマスケーキと靴下さえあれば、それで完全なクリスマスになっていたように思う。余談であるが、どうもクリスマスにはドリフの特番をやっていたような記憶が多い。
 もちろん、表参道のイルミネーションのように結構昔からやられている場所もあったと思う。でも、街のあちこちでイルミネーションの灯がともり、各家々までも灯に彩られるようになったのは最近のことだ。
 そして、ここ1、2年単に派手さを求めるだけではなくて、それぞれ、独自の嗜好をこらしたイルミネーションがみられるようになってきたように思う。六本木ヒルズの大きなクリスマスツリーと、ホワイトイルミネーションや、新宿サザンテラスの暖かいイルミネーション、高島屋タイムズスクエアの前のオブジェクトなどなど。
 どこに行っても同じイルミネーションというのではなくて、場所によって違ったイルミネーションがみられるようになった。それぞれの街に特色があるように、それぞれのイルミネーションにも特色があった方がいい。そして、クリスマスの楽しみ方にもそれぞれの楽しみ方があった方がいい。
 日本では、クリスマスの主役は恋人たちで、欧米のそれは家族だとか言われ、批判されることもある。でも、クリスマスに家族団らんしている家もあるし、日本には家族の団らんとして、すぐ後の正月とか、夏のお盆とかがある。それなら、無理してクリスマスにも家族の団らんをしなくちゃならない、ってことは無いと思う。

 欧米から入ってきた文化が、日本に入る過程で変化して、日本ならではのクリスマスが作られてきた。これからも、日本としてのクリスマスの楽しみ方が増えていくと楽しいと思う。


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