東横線

桜木町行き特急
渋谷駅にて

 1月30日東急東横線の横浜−桜木町間の歴史の幕が閉じられた。桜木町駅は1932年、横浜と桜木町の間の高島町駅は1928年の開業で、その歴史は76年に渡った。

 一応、僕は横浜の出身ではあるが、都筑区(かつては緑区)という“横浜のチベット”とも言われる様なところにすんでいたので、海の横浜は遠い場所だった。田園都市線、横浜線、根岸線と電車を3本乗り継ぐか、東横線の綱島駅までバスで行かなくてはいわゆる横浜には行けなかった。
 東横線の思いでもほとんどない。小学校の時にやった、スタンプラリーで横浜駅の人の多さに驚いたことがあるくらいだ。僕が小学生というのは1980年代になるのだけれど、実はこの時期に東横線の廃線は決まったそうだ(87年6月)。このことは、最近の新聞報道で知ったのだが、思い出してみれば家族が「今、東急89駅だけと、横浜から先がなくなるから87駅になってしまう」と言っていた。
 その後、東急は桜木町駅を改修するなどしていたので、考えが変わったのか? と思ったりもしたが、横浜−桜木町は廃止となった。横浜市がみなとみらい線の100%都心直結を望んだ(支線の様な運行はだめ)事が大きいようだ。また、東急もみなとみらい線がそばを通り、また平行してJR線、横浜市営地下鉄も走るのに横浜−桜木町間を存続させることは考えにくかったのだろう。
 しかし、やはり、便利に東横線を利用していた人たちもいる。先週、駅を訪れた際も廃止に抗議するビラを何枚か見かけた。ビラには「勝手に廃止するな」と言う文字が書かれていた。実は、横浜−桜木町の廃止は1988年に地元の合意を得ている。しかし、16年も前の事だ。16年前の決定が再び大きく議論されることや紹介されることなく、廃止にされた事は問題だとおもう。時代も利用者も変わっているのだから。

 東横線は、今日2月1日からみなとみらい線に乗り入れみなとみらい地区はじめ、山下公園・元町・中華街などへ直結した。横浜の地図ががらっと変わってしまうが、桜木町・高島町周辺地域もともに活きる道を探してもらいたい。


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