シリーズ

 テレビでも映画でもシリーズ物があるが、最近、小説のシリーズ物にはまっていた。村山由佳氏の「おいしいコーヒーのいれかた」というシリーズだ。中高生向けの恋愛小説なんだけれど、みずみずしさや純粋さにひかれてしまった。

 僕自身、あまり、シリーズ物というのは意識したことがなかったんだけど、やっぱりすきなんだろうと思う。テレビにしろ映画にしろ、毎回同じ主人公やメンバーなどが繰り広げるドラマははらはらさせてくれる部分もあるけれど、落ち着いて楽しめる部分もある。そんなシリーズ物の代表と言えば「水戸黄門」だろう。最近はほとんど見ることはなくなってしまったが、昔はテレビがついていたら、ついつい見てしまった物だ。8時45分が近づくと「お、そろそろ、印籠のシーンだな」などと先が読めてしまう。けれども、やっぱりはらはらしながら見てしまう。不思議だ。
 さすがに、小説だと水戸黄門のように毎回、印籠という様なわけにはいかない。シリーズ物と言っても、出てくる人やメンバーが同じで内容は毎回全然違ういう事が多い。それでも、長く続くシリーズ物の世界は広く深くなっていってとってもおもしろい。
 僕自身も結構シリーズ物を読んでいたようだ。小学校の時の「ズッコケ三人組」シリーズを小学校の図書室で借りて何冊か読んだ。中学の時は宗田理氏「ぼくら」シリーズ。何冊か文庫を買って読んだ記憶がある。友人の影響で「ガンダム」の原作小説のシリーズをほとんど読んだ。高校時代、受験勉強に疲れたときには、西村京太郎氏の「十津川警部」シリーズをちょっと読んだりもした。大学時代は村上春樹氏の青春小説(「風の歌を聴け」〜「ダンス・ダンス・ダンス」)を良く読んだ。一度はまると、次々に読んでしまう。
 でも、このところシリーズ物からちょっと遠ざかっていたようにおもう。

 最近、再び、おもしろいと思えるシリーズ物に出会えて、先が読めないけれど、ほっと出来る楽しみ。続きをまつ楽しみを思い出した。今、「おいしいコーヒー」シリーズの他に、よしもとばなな氏の「王国」の続きなどを待っている(「王国」がシリーズかっていう疑問もあるけど)。テレビと違って毎週、みれるわけではないので、まずは、気長に待って「あ、これ出てるんだ」という出会いを楽しみにしたい。


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