新潟県中越地震

 10月23日午後5時56分頃、新潟県中越、深さ13kmを震源とするマグニチュード6.8の地震が発生した。新潟県の川口町では、1995年1月17日以来の震度7を記録した。この地震で、11月6日現在、39人の方が死亡が確認され、2626人の方が重軽傷を負い、428棟の住宅が全壊し、967棟が半壊し、10087棟が一部損壊し、9件の火災が発生した。6日現在、34750名の方が避難生活を送られている。また、6日現在、道路が5232ヶ所で損傷し、河川も199ヶ所で被害を受け、388ヶ所で崖崩れが起きている。また、11月5日15時までに、身体に感じる地震は666回を数え、7日現在も続いている。

 阪神大震災の時にも思ったけれど、巨大な自然災害は僕らの想像を越えてしまう。だれが、昨日まで通っていた道が曲がりくねり、砕けてしまうと想像できるだろうか。昨日まで、生活していた場所が突然出来たダムにより水没してしまうと想像できるだろうか。200km走る新幹線に乗っている瞬間、その直下で地震が発生すると想像しているだろうか。自分の住んでいた村に1歩も入れなくなってしまうと想像するだろうか。
 その想像を越えてしまっているとき、僕ら人間は何をしたのだろうか。
 大規模都市の直下で起きた阪神大震災と、今回の地震を単純には比較できないが、僕は人的被害は少なかったと思う。現在までに39名もの方が亡くなられているが、6400名以上の方が亡くなった阪神大震災と比べると僕ら人間が出来たことが多かったのではないか。阪神大震災以来、耐震工事が進められたり、初期消火への心得がより備わってきたりして、今回の地震の人的被害を少なくすることが出来たのではないだろうか。
 僕らは、自然と同じ力を持っているわけじゃない。大地震が来れば、僕ら人間は立っていることは出来ないし、地面がグニャグニャになってしまえば、どんなにがんばって道や家を造っても持ちこたえるのは厳しい。100kmで走っている車の真下で地震が起きれば車はまっすぐ走れないだろうし、200kmで走っている新幹線の真下で地震が起きれば脱線もするだろう。
 でも、そういう事が起きるときに備えて出来る限りのことをしておくこと、起きたときに出来るだけ多くの人で力を合わせられる様にしておくことが、僕らの被害をもっと少なくすることになるんじゃないかなと思う。

消防庁 http://www.fdma.go.jp/
消防庁発表の資料 http://www.fdma.go.jp/detail/388.html
気象庁 http://www.jma.go.jp/


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