正月

 2005年の幕が開けた。  今年も、相変わらず、地元の神社に昔からの友人と出かけて新年を迎えた。ことしは、関東地方では大晦日に雪が降るという(21年ぶりのことらしい)、寒い大晦日から年明けだった。
 でも、その雪も横浜では3時頃にやみ、夕方から少し気温が上がり夜は多少暖かくなった。それでも、真夜中の神社はたき火がなければとてもじゃないけど、いられはしなかった。元日1時頃、神社を後にしたときはすでに降った雪が凍っていた。
 元日の朝は関東周辺ではなんとか初日の出が見られたようだった。雲の上から出る初日の出というところも多かったようだが、不思議に大晦日夜から元日の朝というのは天気がいい(僕の住んでいる関東地区ですが)。

 さて、その神社で友達と話していたんだけど、日本という国は不思議なところで、12月になればクリスマスイルミネーションをして、12月25日をすぎれば、神式の新年の飾り付けをする。お寺で除夜の鐘を突いて、神社に初詣に行く。本当に不思議な国だ。
 もともとの日本は神道の国でそこに大陸から仏教が入って来たはずなんだけど、その二つはいつからかごちゃ混ぜになっていく。昨年、世界遺産に認定された、「紀伊山地の霊場と参詣道(さんけいみち)」は神道と仏教が融合した日本独特の宗教文化が認定された理由の一つになっている。
 それに、日本人の一生も神道と仏教の両方に深く関わる。新年の行事もそうだけど、生まれたらお宮参りに行き、七五三も神社だ。結婚式は多くが神式で、最後のお葬式は仏教式が多い。それと、春と秋のお彼岸、お盆は仏教の行事だ。神道と仏教両方があって、日本の1年や日本人の一生がバランスよく回っている用に思う。
 またそれに加えて近年ではクリスマスの行事も熱心になってきた。神道、仏教、それに、キリスト教の考えも日本人の1年に深く関わろうとしている。
 熱心な宗教家の人などには、このごちゃごちゃしたへんてこな宗教というのは、邪道という事になるのかもしれない。でも、日本は古くから神道と仏教が融合していたように、二つの宗教が生活に深く関わるのはおかしな事ではない。そこに、もう一つキリスト教的な考えが入ってもおかしいことはないと思う。それに、それは信仰が浅いという事じゃなくて、いろいろな事を融和させてしまうのが日本文化なのだと思う。


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