スマトラ沖地震

 明日で、阪神大震災からちょうど10年となる。昨年、新潟県中越地震が起き、そして、年末、12月26日インドネシアスマトラ島沖でマグニチュード9.0という大地震が発生した。また、その直後に発生した津波は、インド洋沿岸に広く押しよせ、アフリカから東南アジアまで多くの地域で被害を出している。

 あの阪神大震災のマグニチュードが7.3。関東大震災は7.9。新潟中越地震が6.8。スマトラ沖の地震がいかに想像を絶する大きさだったかがわかる。ここ100年間でマグニチュード9以上の地震はたった5回しか起きていない。
 スマトラ沖地震で衝撃的だったのが、津波のすさまじさだ。インドネシアの沿岸などには想像を越える津波が何度も押し寄せた。集落ごと波に飲まれてしまった。津波はインド洋を渡りアフリカ東岸にも押し寄せ、人々を波に飲み込んだ。
 18万人を越える方が、亡くなるか行方が分からなくなっている。18万人の命が、一瞬の揺れとそのあとわずかの時間におきた津波によって失われてしまった。18万人というは日本の中規模の市の人口くらいだ。その命がわずかの時間に亡くなってしまったというのは想像しがたい。

 いま、各国から支援の輪が広がっている。その陣頭に立とうという国の一つが日本だという。それは、喜ばしいことだし、誇れることかも知れない。
 日本は地震先進国だ。地震が起きれば、ほんの数分で震度がテレビで報じられて、津波への注意が促される。同じ様な警報がインド洋沿岸にもながされていたら、と思う。「たれ、れば」だけど、犠牲になった方はもう少し、少なくなったのではないか。
 もちろん、今は、被害に遭われた方々が、日常生活に戻れるような支援が必要だ。多くの地震を経験している日本の支援はお金以上に役に立つはずだ。そして、その後、次の世代に向けた地震・津波への取り組みにも日本のこれまでの経験を生かしてほしい。日本は、金によらない人的支援しろと言われる。戦乱を沈める人的支援もあるけど、自然災害を最低限にする人的支援もとっても重要なことなんじゃないかな。


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