5年間

 昨日で、「青空の夏休み」を新装オープンしてから5年となった。この「今週の日記」のコーナーも同じく5年間、毎週色々なことを書いてきた。
 毎年、1年間の区切りの時に書いてきたように、文章を書くことが僕の毎週のリズムとなった。毎週、何かに目をとめようとしたし、すうっと通り過ぎてしまうようなことを色々と考える事もあった。自分がつらいときや、落ち込んでいるときでも、文章を書いていくことで落ち着けたりすることもあった。書き手にとっての「文章の力」を体感していたのだと思う。

 このコーナー、今回で260回目。毎回、原稿用紙にしてだいたい2枚分を書いてきたから原稿用紙換算で約520枚。文庫にしても、520ページくらいになるからかなりの量を書いたように思う。取り上げたテーマも多岐にわたったと思っている。駅の立ち食いカツ丼の話から、政治の話まで。
 そのテーマも5年間で少しずつ傾向が変わってきた思う。以前は漠然としたテーマを取り上げて、極力多くの人が共感できるような話を書いていた。最近は、そういう時もあるけれど、ニュースで話題になるような事を取り上げ、「みんなはこういうけど、こういう考え方もあるんじゃないかな」という書き方をすることが多くなったように思う。本や映画・ドラマの感想も多くなってきた。
 多くの人が共感できることを書くことから、自分の意見を書く様になったというのは、ひとつ良いことなのかも知れないけど、実は、僕はそう思っていない。僕の考えの井戸が涸れてきているように思うのだ。以前は、僕の考えを小出し小出しにして、色々なことが書けた。でも、いろんな事を書いていくと、「この考えも書いた」「また同じ考えを書いている」と思うことが多くなった。260回も書いていれば当然のことなのかも知れない。けれど、それ以上に、自分が知識を吸収し蓄え、新しい考えが生む事が減ってきているようにおもうのだ。
 自分の考えを書き尽くしてしまうと、書いていることにあまり意味が無いようにも思えてしまう。実は、昨年12月あたりから、5年を期にこのコーナーを休憩しようと思っていた。休憩を視野において、昨年末あたりから今の僕の考えをストレートにまとめた文章をいくつか書いてきた。言葉足らずだと思うけど、今、言いたいことは書いた。また、新しく書きたいことが出来たら書き始めると思う。

 このコーナーを読んで下さった方ありがとうございました。楽しみにしてくれていた方申し訳ありませんが、しばらく休憩したいと思います。しばらくしたら(どのくらいになるか分かりませんが)、似たような事はしようと思っているのでよろしくお願いします。それと、写真の方のページはつづいていくと思いますのでどうぞよろしくお願いします。


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